こんにちは 精神科医のしろすけです
今回は『なんで精神科ってあんなに待つの!?』という質問に
お答えしていきます
【この記事を読んで欲しい方】
精神科通院中の方
待ち時間に不満を持たれている方
よくある精神科のイメージとは
1時間以上密な待合で待たされ
いざ自分の番になったら、席に座って
担当医に調子はどうか聞かれて
『問題ない』と返答すると
『ではお薬は同じにしておきます、お大事にどうぞー』
と言われ診察終了。
3分診療
お会計にまた15分は待たされる
といったもの
なんじゃこりゃー
理想と現実が違いすぎるだろ!
と言いたくなる気持ちわかります
実際の診療現場で、診察時間が「3分」は言い過ぎかもしれませんが
大抵の診察時間は10分未満であるのは事実です
予約を詰めてとるのは儲けるため?
『儲けるために予約をたくさん入れてるのか!?』
と言われることもありますが
儲ける為ではないです!!!!
(一部そんなクリニックもあるようなないような…)
想像してみてください
予約枠を完全に人数・時間固定にした場合
というメリットもありますが
というデメリットが発生する可能性が高いのです
それでは必要な方に必要な医療がお届けできません
・予約枠以上に診察予約を希望される方がいる
・飛び込み受診希望の患者さんもいる
なるべく医療を届けようとすると
最終的に1時間に10名以上の予約になってしまう
結果、待ち時間がどんどん伸びる…
これが医療の現実です…
平均的な待ち時間とは
いくら飛び込み患者さんや
状態の悪い患者さんの対応があるからといって
何時間も待っててくださいというわけではありません
関東圏の街中にあるクリニックであれば
待ち時間は30分から1時間が一般的です
毎回2時間近く待つのであれば、
明らかに予約患者さんが多すぎと言えるでしょう
他に選択肢があるなら、転院も検討してもいいかもしれません
ただし、大学病院など規模の大きい病院は
2時間程度待つ可能性がありますが、
これは仕方ない部分も大きいかと…
しろすけの予約調整方法
ちなみに
私しろすけの予約の取り方をお伝えすると
予診が30分から60分、ナースや心理士が対応する形
というルールを基本としています
予約枠が一杯になってきたら、
精神症状を安定している患者さんの
通院間隔を2週間から3週間、
3週間から4週間に延長していきます。
この予約方法だと
万が一状態が悪い患者さんが受診されたり
び込みの患者さんが来ても
他の患者さんの待ち時間は
多くて40分から1時間以内
スムーズな日だと20分程度
診察時間もカツカツにならないし
待ち時間もそこまで長くならないから、
クレーム対応で受付スタッフも疲弊しない
スタッフも疲弊しないから、
・待合室も混まない
・お会計も混まない
・書類のミスも少ない
・クリニック全体がギスギスしない
とポジティブな環境が作れると思っています。
(あくまで私個人の考えですが、
やはりクリニック全体のギスギス感は
患者さんの電話対応などにも出るかと思います)
精神科医がオススメする待ち時間の過ごし方
せっかくなので待ち時間は
『振り返りをする時間に』
これを私しろすけはオススメしています
通院間隔が2週間なら、
その期間の振り返りとして
特に以下6点について振り返ってみてください。
①生活リズム
起床は予定時間の前後1時間以内になっているか
寝る時間が徐々に遅くなってないか
②食事や体重変化
副作用で食欲亢進したり、
甘いものが無性に食べたくなることも
あるため変化は主治医に伝えても良いでしょう
③アルコール量
飲まないで欲しいけど、
隠されたり嘘を言われるよりは正直に言って欲しい
④運動量
⑤気分の波の幅
⑥担当医に相談したいことや質問
などなど
特に⑥を準備しておくのはオススメです
みなさん、診察室を出てから
『あー、あれ言い忘れた!』
『あれ聞くの忘れた!』
恐る恐る受付さんに
『先生に言い忘れたことあるのですが、もう一度お願いできますか?』
と聞いた経験ありませんか?
これの予防にもなります
また、振り返りしておくことで、
限られる診療時間を
自分が有効にできる一つの手段なのです
まとめ
待ち時間に関しては
私自身も毎回心苦しい気持ちにはなります
ただ
みなさんに必要な医療を提供するためには
早くても20分
遅くても1時間
の待ち時間はご了承頂ければ幸いです
(毎回1~2時間待つのはちょっと予約コントロールが…というのが現場で働く医師の感覚)
待ち時間の過ごし方も工夫はしてね!
というお話でしたー
今回も読んでいただきありがとうございました