さて、気付けばもうすぐ4月…
あと少しで新年度が始まりますね!
新年度と言えば…
毎年、研修医や看護師さんなどが入職する大切な時期。
入職する新人も
実践の場で一から仕事を覚えながらも
✅あれ?この病状だとどういった疾患の可能性があったっけ?
✅この薬の用法や用量ってどうだったっけ?
✅私の対応に問題があったのか患者さんに怒鳴られてしまった…
と悩みを抱えたりで一喜一憂を繰り返す1年!!
勉強しなきゃ…と思いつつも
限られた時間の中なので、
ぜひ効率的に学んでいきたいところだと思います。
そこで今回は
✅精神保健指定医 / 精神神経学会認定 精神科専門医
精神科に初めて入職する医師や看護師、医療職向けの
「読めば精神科への理解が進むオススメの本」
をご紹介したいと思います。
✅精神疾患等について知識を定着させて早く一人前になりたい!
✅身になる本で効率的に勉強したい!
✅患者さんへの対応のスキルアップを図りたい!
こうした思いを叶えてくれる
タメになる本ばかりなので
ぜひ精神科に関わる方はご一読下さい!!
基本的には医療従事者向けの本をご紹介していますが
精神疾患のことを知りたい一般の方でも
非常に読みやすい本なので
ぜひご興味ある方はご一読下さい。
新人看護師等医療職が精神科を学ぶためのオススメ本6選
精神神経疾患ビジュアルブックー学研メディカル秀潤社ー
価格:3,960円 |
精神症状をイメージできるイラスト・図表を用いて解説されていて
めちゃくちゃわかりやすい本です。
今後精神科に関わる看護師を始め、
作業療法士等のあらゆる職種でも
1冊は持っていても良い本といっても過言ではありません!!
勤めている病棟にも1冊はあると思うので
サラーっとまずは読んでもらい
良いなと思ったらぜひ買いましょう。
この本の知識が頭に入っていたら、確実に同期と差をつけられるはずです
私も精神科医1ヶ月目の時は
この本に色々書き込んで勉強しましたね。
書き込むと自分だけの教科書が出来上がるので
より理解が深まるし、勉強のモチベーションもアップしますよ
精神科の薬がわかる本ー医学書院ー
価格:2,420円 |
これも超がつくほどオーソドックスな本。
抗うつ薬・抗不安薬…と分類ごとに
特徴や注意点などが簡潔にまとめられていて
薬の全体像をとても把握しやすい本です。
まだ精神科の薬の分類さえ分からないって人はここから読み始めましょう!
もし、もう一冊読むとするなら…
『本当にわかる精神科の薬 はじめの一歩(羊土社)』
これも並行して読むと
2人の先生の意見が比較して読めるのでさらに理解が深まるはず!
これは周囲が確実に読んでいるため、読まない手はない本です。
ただし、専攻医の先生は話が全く別です!!
『ストール精神医学エッセンシャル薬理学(MEDSi)』
までは一読しておくべきでしょう!
というか1冊は持っててね。
受容体まで細かく説明されていますが、ここまでの深い理解があってもいいと思います。
ストール精神薬理学エセンシャルズ 神経科学的基礎と応用 第4版
援助者必携 はじめての精神科ー医学書院ー
価格:2,200円 |
理想や綺麗ごとはなく、
精神科最前線での超実践的アドバイスが集約されています。
患者さんや患者さんのご家族への対応のコツ、クレーム対策など
現場で活きるスキルが学べます。しろすけが先生のファンということもありますが
内容はわかりやすいですし、とてもリアルな実情が書かれていて
思わず「うんうん」「そうそう」「へぇー」と頷くこと間違いなしですよ
私は春日先生の診療スタイルや考えが好きで、
以前仕事でご一緒させて頂いた時に
恐る恐るサインを頂きに診察室に伺いました(笑)
とても気さくな方で快くサインを頂け、今でも大事に持ってます。
春日先生のはっきりとした人柄が出ている本でもあるので
お名前を覚えておくためにも一度手に取ってみてください。
認知症世界の歩き方ーライツ社ー
価格:2,090円 |
認知症のことを知ることもとても大切です。
その中で、この本はとても面白い!
というのはその描き方…
この本は、認知症の方が実際に見ている世界を
スケッチや旅行記の形式で説明されていて
まるで認知症の方の頭の中を見ているかのように
認知症のことを説明してくれています。
認知症の方に関わるスタッフさんにはぜひ読んで欲しい本です。
読むタイミングとしては…
①精神疾患ビジュアルブックで疾患の基礎を学んでから、
この本を読んでも良いと思います。
より頭に患者さんのイメージが浮かぶと思いますよ。
カプラン 臨床精神医学テキストーMEDSiー
カプラン臨床精神医学テキスト第3版 DSM-5診断基準の臨床への展開 [ ベンジャミン・J.サドック ] 価格:22,000円 |
カプラン臨床精神医学テキスト DSM-5診断基準の臨床への展開 第3版
一応入れておきます…
DSM-5に準拠した臨床精神医学のスタンダードテキストと言われていて
内容はまさに『the 医学書』
しっかりと時間をかけて集中して読みこまないといけませんが
精神科医なら一度は読んでおきたい本でもあります。
もちろん、精神科医以外でもタメになる本ですが…
ちょっと内容が重いかも!?
すみません!
正直、私も呼んだのは精神科医になってかなり時間が経ってから…
特に専門医試験の前はしっかりと読み込みました。
人格障害の部分はかなりまとまっていて
テスト直前に確認した記憶があります。
まぁかなり前の話ですが…
みるよむわかる精神医学入門ー医学書院ー
価格:4,620円 |
この本は病棟にあったら是非手にとって欲しいです。
この本の良いところは、
思考障害などの専門用語が非常によくまとまっています。
精神科のみならず
医療の世界で専門用語を正しく理解しカルテにも記載する必要性がありますが
それを学ぶこともできる本と言えます。
病棟の看護師さんのカルテを見ていると、
高齢の認知症の患者さんに滅裂言動ありって
書いてあることがありますが…
うーんって思います。公文書ですからね、きちんと記載しましょう。
しろすけが
うーんとなる意味がわからない専攻医の先生は
速攻でこの本を購入して勉強してみましょう。
答えが書いてあります!
全部読むには多少疲れる本なので
休み休みに…
勉強は大事だけど焦らず学びましょう
以上、6点の本のご紹介をさせて頂きました。
医療に携わり命や健康を扱う限り
もちろん勉強を始め、知識やスキルアップをすることは
とても大切なことです。
でも、新人にとって
新しい環境は緊張の毎日…
人にも場所にも慣れるだけでも精神的な負担は生じています。
でも、まずは焦らなくて良いですよ。
全部やろうとしなくて大丈夫。
ちょっとづついきましょう!
1日15分でも本を読んだら…
✅1ヶ月で 7時間30分
✅12ヶ月で 約90時間
15分の努力を繰り返せると
1年後に同期とここまで差がつきます。
チリも積もれば山となります。
これから医療職としてどれだけ長い人生が続くかわかりません。
焦らずいきましょう!!
まずは1日15分を目指してみて下さいね。