介護申請:初めての申請でも適切に認定が出るためのポイント【その②】

介護

前回の記事に続き、
今回は介護認定調査のポイントについて説明していきます。

前回の記事をまだ読まれていない方はコチラ

介護申請:初めての申請でも適切に認定が出るためのポイント【その①】

介護申請:初めての申請でも適切に認定が出るためのポイント【その①】
介護保険サービスを利用するにはまずは介護認定を受けることが必要です。ただ、申請す...
スポンサーリンク

介護認定調査とは?

市区町村の職員が
介護認定を希望している方の自宅
(入院・入所中の方は病院や施設)を訪問して

・身体の具合について
・独力で日常生活がどこまでできているか
・認知機能の程度について
・精神状態について
・社会生活との関わりについて
・受けている医療や処置の程度について

の調査を行います。

調査員によって評価のばらつきが出ないように
厚生労働省により規定される基本調査の項目と
個別性のことを記載する特記事項によって構成され、
評価や記載の手引きも設けられています。

 

※特に項目等は極秘にされているわけではありません。
インターネットで【介護認定調査・項目】と調べれば
調査項目は把握することは可能です。

 

ただご家族が内容を覚えておく必要は全くないと思います。

認定調査の方も経験があるため虚偽申告はまず難しいですし…

(研修医や専攻医の方は一度内容を把握しておきましょう)

それでは介護認定調査を受ける際のポイントについて説明していきましょう

スポンサーリンク

介護認定調査を受ける際のポイント

①調査時はご家族も同席しご本人を過度に緊張させないように

調査ということから
いつもよりも日常生活の状況をよく見せよう取り繕うとしてしまう方も少なくありません。

ご本人にとって
調査=テストになってしまうからです。

他人に悪く見られたくない
できない自分を知られたくない

こうした心理も働くこともあり

『普段できないことが何故か調査時だけできてしまう』

という話を何度も聞いたことがあります

ご家族も、『え…嘘?』とすごくビックリしたと(笑)

 

これに関しては科学的な根拠はありませんが、
しろすけの体感でいうと
アルツハイマー型認知症の方は特に取り繕いが強い印象があります。

微笑ましい話ではありますが、
この調査結果をもとに審査・判定をされることを考えると
ありのままの本人を知ってもらう必要があります。

そうしたイレギュラーを予防するためにも

ご家族の同席は

ご家族からも普段の情報を調査員に伝えること
ご本人の緊張を解くこと

にとても必要なことと言えます。

具体的にできる対策としては…

あまり前もってからご本人に調査のことを伝えない

事前に早くに伝えすぎると調査にくることに身構えがちです。

また、ご家族がソワソワするとご本人にも伝わります。

調査日が決定しても、
ご家族はいつも通りに、当日の服装もご本人やご家族は着慣れている服にしましょう。

あえて対策はしない

認定調査の調査内容や調査員用の手引きなども公表されています。

そのためインターネット等で調べたら見ることが可能です。

どんなことを聞かれるのかな?調査されるのかな?
と調べるのはOKですが

調査項目について良く見られようと対策をとることは止めましょう!

『調査で聞かれるのなら、できてた方がいいんだ』
『これは出来てないと恥ずかしいな…』
と思う気持ちが出るかもしれません。

そうした身構えが発生しないよう、
『どういったことが聞かれるのか?』も
敢えて見ないことをオススメします。
※心配性で多少知らないと不安が募ってソワソワする場合は要検討です

家族の困りごとは隠さず伝える

こんなこと他人には恥ずかしくて言えない…
という気持ちもあるかもしれません

例えば

ご本人がご家族に内緒でお金を使ってしまっている
訪問販売で高い卵や野菜を言われるがままに買ってしまう など

ご家族の困りごとは
特記事項記載されしっかりと調査内容に反映されます。

それらの内容は判定会議でも取り上げられ、
認知機能の低下、精神症状による影響の可能性なども
吟味され最終的な評価につながります。

伝えないとそうした評価が変わってくることもあるので
今まで見られなかった行動や困り事が発生している場合は
調査時にしっかり伝えましょう!

しろすけ医師
しろすけ医師

大きな声では言えませんが…
介護審査会委員には必ず隅々まで確認するねちっこい…

じゃなく、本人の状態を追及をしてくださる方がいらっしゃいます。

そうした方の目に留まるようにも、特記事項は書いてもらって損はない!
と思って困り事をお伝えくださいね。

 

ちなみに、介護認定調査は基本来るのは1回のみです。

調査日前に伝えたいことはまとめておきましょう。

スポンサーリンク

まとめ

これまで、主治医意見書や介護認定調査のポイントをご紹介してきました。

この2点の結果が認定会議等で吟味され
以下8種類のいずれかの介護区分が決定されます。

・自立(介護予防/介護保険サービスともに利用不可)
・要支援1~2(介護予防サービスを月額限度額まで1割負担で利用可能)
・要介護1~5(介護保険サービスを月額限度額まで1割負担で利用可能)

この区分に基づき、
介護予防/介護保険サービスを利用できる限度額が段階的に設定されます。

介護区分が変われば月間で使えるサービスの頻度等が変わってくるため

本当は要介護3程度と想定されるのに、審査結果としては要介護2となってしまった…
そうしたことが起きたとき、一番大変なのは介護を受けるご本人です。

介護保険サービスを使うことで
ご本人やご家族にとって心身が健やかに過ごせる環境を
整えていくことが目的だと思いますので、
その目的が果たせるよう、申請から準備をして臨んでいくようにしていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました