新卒社会人1年目です。
先日、自分の確認不足で
取引先や部署全体にご迷惑をかけてしまいました。
その件で、先日上司からこっぴどく怒られました。
途中からは頭が真っ白になって
とにかくすみませんでしたと謝ることしかできなくて…
周囲は気にするなとフォローしてくれましたが
職場に顔を出すのが居たたまれなくなってしまいました…
どうすれば、立ち直って今回のことを次にいかせるでしょうか。
ご質問ありがとうございます。
では今回は上司に怒られた際の立ち直り方について
精神科医しろすけが解説していきます。
上司に怒られたとき最速で立ち直るには??
実は手順が大事なので
順番に説明していきたいと思います。
【step1】怒られたことから一旦気をそらす
まっすぐ受け止めて
反省しないといけないのではないのでしょうか??
普通そう思われますよね。
では、どうして怒られた事実から
一旦気をそらす必要があるのか詳しく説明していきますね
✅反芻思考の沼にハマらないために
ショックな出来事から一時的に心理的な距離を置くことが大事
一旦気をそらす理由①【正常思考に戻す】
社会人/大人になってからの
『怒られる』という出来事は
大きなショック&精神的負担となり
理解力や判断力が過剰に低下してしまいます。
実は同じような体験を
皆さんしていると思います。
小さい頃を思い出してみましょう!
親や先生にこっぴどく怒られて
頭が真っ白になってしまった経験ありませんか??
人は怒られたショックが大きいと
理解力や判断力は通常の半分以下にまで低下してしまいます。
そんなときに反省しようとしても
✅なんであの時ああしなかったんだ…
など
過剰に自分自身を責めるだけで
正しい解決方法が出てきません。
一旦落ち着く必要があるのです。
しろすけも医師になりたての頃
指導医の先生にこっぴどく怒られた時
頭真っ白でパニックになったのを思い出します…
大学生の頃ぐらいから
人に怒られること自体が少なくなっていたので
社会人になって怒られた時、ちょっとびっくりしましたね。
一旦気をそらす理由②【反芻思考にハマらないようにする】
2つ目の理由としては
反芻思考(はんすうしこう)の沼にはまらないためです!
反芻思考って何ですか?
反芻思考(はんすうしこう)とは
何か本人にストレスがかかる出来事があった時に
です。
みなさんも経験ありませんか??
腹が立った出来事やショッキングな出来事を
意図せず何度も頭の中で思い返してしまうこと
そう、それが反芻思考です
他のことを考えていても
ふと思い出してしまったり
急に感情的になってしまったり…
反芻思考はメンタルには非常に悪影響です。
嫌な出来事が頭の中にぐるぐるして
抜け出せなくなるだけでなく
抑うつ気分や集中力を低下させるリスクも…
こうした思考に捕われないためにも
一旦怒られた出来事から気をそらすようにしましょう。
【step2】気をそらすために実際にとるべき行動
【しろすけおすすめ】
気をそらすための行動はこちら
ただし…
気をそらすことを推奨していますが
『反省しなくて良い』
とは言ってないのでそこは注意してください!!
『怒られた出来事から得られる教訓は
しっかりと受け入れつつ
不要な精神的負荷からは逃れよう』
というのが今回のお話の中核です
さて、一旦気はそらせましたか?
では次のステップにいきましょう!
【step3】自分自身に怒られたわけではないことを理解する
…ん?しろすけ先生、どういうことでしょう?
怒られたのは自分ですよね?
そうですね。
しかしそれは半分正解で半分間違いです。
すごく大事な概念ですので
ゆっくり説明していきますね。
今回あなたが怒られたことはどんなことでしょう??
・情報の誤認識?
・上司への連絡ミス?
どんなことだとしても
怒られたのは
『あなたの判断行動』
に対してです。
この
『何に対して』怒られたか?
を正しく理解しましょう!!
よくやってしまうのが
『あなたの人格』に対して
怒られたと思ってしまうケース
判断行動と人格はまったく別物!
切り離して捉える必要があります。
これを理解しておかないと
楽観的な性格がアダになってしまった…
と不必要に自己否定を繰り返してしまいます。
しかも…
注意やお説教、指導をしてくれた上司に対し
嫌がらせしてきた!
と思ってしまうリスクさえあります。
なので、もう一度言います!
今回の問題点は
『判断行動』だけです
人格は問題ではありません!
だからこそ自分自身を責めても
何も始まりませんし
実際何も改善できないことがしばしばです
非常に大事なところなので
理解して次のステップへ進みましょう
【step4】出来事を振り返って改善すべき点を炙り出す
人間ですから、
ミスをしてしまうことは仕方ない部分はあります
大事なのは徹底して
✅同じミスを繰り返さないようにする
そのため
このステップが一番大事な過程だと思います。
反省して振り返るなら
に着目しましょう!
そしてまずは
思いついた対策を大量に書き出しましょう。
思いついた対策に
【できる/できない】【効果がありそう/なさそう】
など評価をするのは後回し!
それはないよーという
アホらしい対策を思いついても書き出します。
絶対2~3個は作りましょう!!
書き出すほど視野が広がりますよ。
もしどうしても思いつかないようであれば…
『上司だったらどう対策するだろう?』
と他者視点に立ってみてもいいでしょう。
例えば
【遅刻を繰り返して上司に本気で怒られた】
場合に対策を考えてみると…
✅定時に布団に入る
✅深酒はしない
✅目覚ましを4つセットする
✅家族にモーニングコールをお願いする
というものから
✅寝袋を買って会社に泊まる
✅会社の駅の近くのホテルに泊まり込む
✅同僚と一緒に住んで毎日起こしてもらう
などなど
とにかく沢山の対策を書き出すことがポイントです。
怒られた時に必死になるべきはこの振り返りです。
徹底して行いましょう!!
ここまでしつこく言うのには理由があります。
人はだんだん社会的な地位が上がったり
勤続年数が伸びると誰も注意をしてくれません。
何か壁にぶつかった時、
自分自身が常に前に進む方法を
模索する習慣がない人間は
【裸の王様】になりかねません!
実際、そうなって孤立した人を
しろすけは何人も見てきました…
常に自分自身を振り返り
改善できる点があるかどうかを探るには
『振り返りの練習をしているかどうか』
に大きく左右されます
少し脱線してしまいましたが…
対策を書き出したら最後の仕上げです
【step5】実践可能なものからトライ
実際に
『try and error(トライアンドエラー)』をしないと
上司からの注意やお説教は
嫌な体験をしただけになってしまいます。
なので、
書き出した対策を実行して
改善を図れるか試していきましょう。
ここでの大事なポイントは2つ!!
✅実行するときは具体的&計画的に
です。
なんでも実行すればいい
というわけではありません。
少なからず自分のお金や時間を使うわけなので
『実現可能なもの』『効果がありそうなもの』
からなるべく行っていくようにしましょう。
そして、具体的に&計画性をもって試すことが大事です。
where(どこ):【実施場所 など】
who(誰):【実施者 / 協力者 など】
what(何):【使用するモノや個数 など】
how(どのように):【実施方法や手順 など】
これらを一旦決め、時に条件を変えながら
それぞれ試すようにしましょう。
まとめ
以上、立ち直る際のポイントと
5つのstepを解説してきました。
世の中には上司に怒られた際
怒られたことに凹みはするけど改善しない
そうした人も多くいます。
その中で
実際に省みて行動に移せる人は絶対に抜き出ることでしょう。
悩むなら行動するのみ!
今回のことが、相談者さんの糧になることを祈っています!!
ちなみに…
今回は『怒られた側』に
見返すべき要因があることを前提に話をしてきましたが、
『怒ってきた/注意してきた相手』に問題があるケースもゼロではありません。
そのような
誤った注意の仕方や説教の仕方、ハラスメントについても
別記事にて触れていきたいと思います。