精神科あるある特集について

精神科って外部の方から見ると
色々な疑問や質問を頂くことも多くあります。
逆に内部で経験を積むと
『ならでは』『あるある』も出てきます。
こうした疑問やあるある小話を
色々な場面を介してご紹介したいと思います。
✅精神科のことを知りたい方や興味がある方
✅これから関わる方
✅すでに関わっている方
色々な方に御覧頂き精神科のことを
少しでもイメージしていただければと思います!!
あるある&疑問特集【入院編③】

精神科あるあるの中で
【入院】についてもご質問を頂きました。
前回から引き続き、ご質問にお答えしたいと思います。
今回も病棟運営の裏側を良く知るゲストとして
前回に続き、10年以上精神科救急病院の事務をしていた
【たぬき氏】にお越し頂きました!

入院編の回答もすでに3つ目となりましたね。
心して回答させて頂きます!
関連:精神科の入院のあるある・疑問について


入院費用ってどの程度かかる?

精神科に入院すると1か月でどの程度費用ってかかるのでしょうか??
ざっくりの目安として…
✅医療費3割負担の場合 → 20~30万円/月
✅医療費1割負担の場合 → 7~10万円前後/月

費用の話なのでここは元事務の私から。
『診療報酬』という国が一律に定める料金設定が関わります。
専門的になるので詳細は割愛しお伝えしたいと思います。
毎日の入院料(入院基本料)について
入院すると毎日かかる費用。
病院で過ごすために支払う費用で、ホテルの宿泊費のイメージに近いものです。入院すると1日単位で請求され、入院費の大部分がこの費用とも言えます。
病棟の精神科医や看護師の配置数や
患者さんの入退院の割合など
医療を提供する人員や運営体制によって料金が細かく定められています。

ちなみに…
看護師等の人員配置数が多かったり、
患者さんの新規入院や退院促進が良い病院は入院料が高くなる傾向です。
ホテルでもサービスが充実していると
その分宿泊費が上がりますがそれに近いイメージですかね。
精神科の入院の場合は
医療費3割負担の方の場合で
約3,000~5,000円/日程度になることが多いのではないでしょうか。
精神科の救急病院だと
約10,000円/日と高くなるケースもあります。
入院中実施した医療行為の費用について
入院中に治療として
検査や投薬、医師の診察を受けたり作業療法に参加することがあります。こうした実施した医療行為に対し、費用が発生します。ホテルへの宿泊の際に
宿泊費とは別でエステやマッサージなどのサービスを受けると
費用が発生するのと一緒のイメージですね。行った診療行為の内容や回数によって
費用についても個人差が出てきます。

入院時には採血や画像検査をすることも多く
入院1ヶ月目はこの②の費用もかかる傾向です。
入院が経過し治療が進行すると
実施する診療行為も減少していくことが多いので
②の費用も減少しやすくなります。
入院中の食事代について
③食事代
入院中は食事も医療の一環とされ
基本的に病院食を食べることになります。
そのため、入院日から医師の指示により食事が開始します。
食べた(提供された)回数分費用が発生します。

食事については
国が定める入院時食事療養という制度によって費用も決められています。
1食につき460円(3食で1,380円)が自己負担額ですね。
(食事は医療費の負担割合が3割/1割関係なく同額)
そのため仮に30日全日3食、合計90食とすると
41,400円の請求が発生します。
上げ膳据え膳とは言え、
日常生活で考えると1人の食費としては安くはないですよねぇ…
医療保険適用外の費用
入院中に病棟で購入した日用品等の費用や
有料の個室を利用した場合の個室料金等が該当します。
個人の希望で利用するもので、病院が独自に設定した料金を支払うことになります。

日用品等は家から持参できないケースや
入院期間中に必要になった場合に使用することもあると思います。
入院前後で料金の案内もあると思うので
必要なものを購入する場合は価格を確認した上で購入をしましょう。
また、個室料金については料金が高めなので
トラブルにならないよう注意をしましょう!
個室料については
『入院者から個室利用の希望があり
設備や料金の説明があった上で同意書(申込書)を取り交わすこと』
で初めて請求が発生します。
✅医療上の必要性があり管理上個室に移動をした場合
✅病棟のベットの都合等により個室へ移動をした場合
などでは発生することはありません。
利用開始や退室した日(利用日数)もチェックしておき
請求内容に不明点があれば病院へ問い合わせをするようにしましょう。

この①~③を合算した際に
最初にお伝えした月額の目安の金額に
なることが多いと言えます。
※④は希望次第で大きく変動するので…
最終的には入院先の病院に
きちんと事前にご確認を頂ければと思います。
入院費用を抑える方法ってあるの??

精神科に入院をしたいのですが
お金に余裕がなく踏み切れません…
どうにか費用を抑えたり
入院中にお金の支給や補償がある制度等はないのでしょうか??

入院するにあたり費用面は心配ごとですよね…
実際に入院するとなると
①入院費の支払いについて
②入院し休職したことによる収入の減少
の2点の心配が出てきます。
この2点について触れていきましょう。
高額療養費について

高額療養費は
ご自身が加入している社会保険や国民健康保険で手続きが行えます。
払い戻し or 病院での自己負担上限適用
どちらであっても
医療費の負担が軽減されるものなのでぜひ活用をしましょう。
ちなみに…
医療費の自己負担の上限金額は
入院するご本人の所得水準(収入)によって
ア~オの5段階で設定されます。
高収入の方は
【入院費 < 自己負担上限額】
となることもあるので、その点はご留意を!
また高額療養費は
1日~月末までの1か月間の医療費について適用される制度です。
月中での入院や退院の場合
その月の医療費が上限に満たないこともあるので
その点も留意しましょう。
※参考:厚労省の高額療養の案内のページリンク↓
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
生命保険の入院給付金について
生命保険には
入院時の保障として入院給付金が設定されていることがあります。
この場合、申請を行い
保険会社での審査で認められれば
所定の給付金を受け取ることが可能となります。
いざというときのために
保険料を支払ってきたわけなので
入院した時は活用し、医療費の負担を軽減させましょう。

生命保険会社へ申請するためには
所定の用紙を取得し、病院へ記載を依頼する必要があります。
医師の記載には時間を要することがあるため
記載は余裕をもって依頼をするようにしましょう。
傷病手当や就業不能/所得補償保険
加入しているなら生命保険の就業不能保険や損害保険の所得補償保険も活用を
入院するとその期間はもちろん
入退院前後も働けない期間が発生するため
就労による収入がなくなってしまいます。
入院費の支払いだけでなく
この収入が減ることも頭を悩ませる問題と言えるでしょう。
そこで活用できるのが『傷病手当金』です。
またご自身で就労できない場合の所得を補償する
『就業不能保険』や『所得補償保険』に加入していた場合もぜひ活用をしましょう。
※傷病手当金についてもう少し知りたい方はコチラで解説をしています↓
https://onestone-fourbirds.blog/invalidity-benefit/
番外編:確定申告による医療費控除
医療費の軽減や収入の補償とは別なので番外編として…
1年間のうち一定額以上の医療費を支払った場合、
支払っていた所得税が還付されたり
住民税額が減ったりする可能性があります。

ただでさえ医療費の支払いでお金を使った1年…
せめて支払った所得税の一部が戻ってくれば嬉しいですよね!
特に入院をした場合
高額療養を使用したとしても
1か月の医療費の自己負担額は安くはありません。
1/1~12/31までの
年間の医療費で計算をするので
『今年は沢山かかったなぁ』という時は
医療費控除を受けることも検討頂ければと思います。
ただし税金の話しになるので
あくまでここでは紹介程度に留まらせて頂きます。
ご興味ある方はお調べになってみて下さい!

上記計算式から
【年間で10万円以上の医療費を自己負担で払った時】
が確定申告をするかどうか検討する基準とも言えるでしょう。
ただしデメリットが1つ!
会社員の方は所属する会社にて
年末調整をしていることが多いのですが
この医療費控除は年末調整では申請ができません…
自身で確定申告をしないといけないので
✅手間を考えると大変だしなぁ…
✅いくら還付されるかイマイチわからないし…
ということで腰が重くなりがちです。
とはいえ
大事なお金のこと!
気になる方はしっかりと調べて利用をご検討下さい、
まとめ

今回は費用の質問がメインだったので
私の出番がありませんでしたね💦
精神科に関わるご質問やあるあるについて
引き続き回答をさせて頂きますので
疑問点ありましたら要望下さい!
たぬき氏は今回もご回答ありあとうございました!

こちらこそ、楽しく回答させて頂きました。
今後も何かあれば
事務および運営側としてお答えさせて頂きたいと思います。
宜しくお願い