社会人2年目の男性です。
営業の仕事をしているのですが
お客様の求めるものを上手く引き出すことができず
距離を置かれることが多いです…
会話をしても本音が見えず
商品説明で終わってしまうこともしばしば…
営業成績を上げるよう上司からも言われているのですが
お客様とどのように会話をすればいいか未だわかりません。
精神科の診療技術において
患者様の本音を聞き出すテクニックなど
営業にも活かせるコツがあれば教えて下さい!!
今回は営業に関わる会話術についてのご相談ですね!
では精神科の診療でも大切にしているポイントを今回はご紹介したいと思います。
お客様の本音とは??
【本音】と一言でいっても
ここでは営業関連に関わることとして
②願望や欲求
の2つの心理があると言えるでしょう。
今回はまず【①悩み】から深掘りしていきましょう!
※②の願望や欲求については別記事で触れていきます
本音の一つ:お客様の悩み
✅不便なことがどうにか解消したいな…
✅不満をなくしたい!
悩みはネガティブな感情が含まれることが多く
マイナスからゼロ、できれば+にしたいと思うものですね。
そして
そのため
そうした悩みを上手に引き出し
需要に合うよう提案できるかが営業や接客の腕の見せ所と言えるでしょう!
そのためにも…
まずは相手に言語化させ表現してもらうしかありません。
答えはNo!
テクニック以前の大事なことを見ていくために
まず【悩み】に着目して今回深堀りしていきましょう!!
悩みを引き出すための3つの大事なポイント
さて、ここで質問です!
相談者さんは普段悩みがあると
誰に相談しますか??
日常的な悩みなら
家族や友人に相談していますね。
仕事関連なら同僚や上司など
様々ですが…
そうですね。私も相談者さんと同じです。
ではなぜ家族や友人に相談をするのでしょう??
えーと…
話しを真面目に聞いてくれるし
私のことを考えてアドバイスをくれたり
対応をしてくれるからです。
まさに模範回答を言って頂けて嬉しいです。
では、次の質問です。
相談者さんがお客様の立場として考えてみましょう。
困りごとがあるけど、その解決のために物品を買いにきました。
さて、どういった方だと悩みを打ち明けやすいですか??
うーん………
悩みを引き出していくには
『相手の立場を想定する』こともとても大事なことです。
これは新人教育のときにも
1度は聞いたことがある言葉ではないでしょうか??
実際に想定してみると
見えてくる大事なポイントが3つあります!
信頼を得る
私の精神科の診療のお話をさせて頂きますと…
精神科の中でも患者様との信頼関係の構築…
いわゆる『ラポール形成』がとても大事にされています。
精神疾患は目に見えたり画像で写る病気ではありません。
患者様が発する言葉、仕草、行動などを
医師で観察&収集していくことから診療は始まります。
そのためには
まずは相手に『表現』をしてもらわないと
何も進めていくことができません。
そして
この『表出しよう・表現しよう』
と思ってもらうための土台には信頼性があってこそなのです。
実はこれは診療の場だけでなく
サービスを提供する場では共通したことと言えるでしょう。
特に営業や接客の場面だと
『営業されたくない』という心理が働きやすいため
当初は悩みを表出してもらえないことが多いと言えます。
そうしたお客様の悩みを引き出すには
建前や探り合いの会話術を磨くのではなく
『その人に信頼される人にどうすればなれるか??』
を考えることが大事でしょう。
お客様に対して敬意を払う
お客様には意志や考えがありそれは尊重するべきものです。
お客様の悩みが自分には理解できないこと
という場合もあるでしょう。
でも否定せず、まずは相手をそのまま受け止めることが大切です。
また強引に介入したり変更を勧めるものでもありません。
相談者さんが悩みを打ち明ける人も
自然とそうされていませんか??
なぜそのように捉えているのか
お客様に興味を持ち、
お客様とともに答えを探したり、時に聞く立場に徹する。
そうした相手を尊重する姿勢が大切です。
精神科医にとって当たり前のことのように聞こえますが…
実はこれ、医者の中でも実際に出来る人って少ないのです…
特に医療の現場では
『科学(医学)』によって白と黒をはっきり分け
患者様にも押しつけてしまいがちです。
でも世の中は白と黒だけではありません。
グレーもあれば、グレー寄りの白もあるし、黒寄りのグレーもあるのです。
どれを選択しどのスタンスでいるかは個人の自由!
他人の考えや感情に
自分自身が共感できなかったり理解できなくとも
拒否するのではなくそのまま受け止めることも大事なことでしょう。
自分に対して興味を持ってもらう
信頼関係は一方通行では成り立ちません。
そのため、自分のことを知ってもらうことも大切です。
ただし
知ってもらうといっても
✅見た目(化粧や服装、髪型、身につけるアイテム)
✅行動や仕草/立ち居振る舞い
などなど
伝え方も様々です。
ちなみに相談者さんは
普段お客様から自分がどのように見られているか意識していますか??
例えば…
✅どんな服装でお客様に会っていますか?
✅時計や鞄、ハンカチなど所持するアイテムはどのように選んでいますか?
✅会話の話題や持ちネタをいくつ仕込んでいますか?
✅接客時の立位や座位、食事のときのテーブルマナー等身につけていますか?
えーと…
服装やアイテムはとりあず自分の好みで選んだものを身につけています。
会話は商品につながる話しを中心に仕込んでいます。
マナーはネットや動画で見る範囲で…
自己紹介や自分の話しをする機会があれば
そこでも知ってもらう機会は得れるでしょう。
でも実際に会話だけで自分を表現するのは
会話術や表現力も必要になるでしょう。
そこで…
見た目や身につけるアイテムなども
工夫することで表現の幅が広げることができます。
自身の趣味や嗜好を前面に出すことは
悪いことではありません!
が、お客様に興味をもってもらうなら、
お客様の職種や年代、性別に合わせて調整することも大事でしょう。
また話題にあがりそうなアイテムも身につけておくと良いですね。
自分に興味を持ってもらうための備えを予めしておくこと。
これもとても大切なことと言えるでしょう。
悩みを引き出すことはお客様との距離を近づける
以上、悩みを引き出すために大切なポイント3つをご紹介しました。
悩みや困りごとを開示することは
心理的な距離感を縮めることにもつながります。
逆に言えばお客様にとっては
『who(どの企業・誰から)』
購入/サービスを受けるのかということは
重要な価値基準の一つと言えるでしょう。
お客様から『相談者さんからだから買うね』と
信頼される存在になって頂きたいなと思っています。
さて、今回は大事なポイントに絞りお伝えしました。
次回はより具体的な行動やテクニックをご紹介していきたいと思います。